(総門)
京都市伏見区にある世界遺産・醍醐寺。
醍醐の桜は、あまりにも有名で、春はとても賑わう観光地です。
空海の孫弟子にあたる理源大師聖宝(りげんだいししょうほう)が、京都市街、南東にある醍醐山に草案を建てたことから始まったとされる寺です。
200万坪以上とも言われる広大な敷地は、見ごたえたっぷりで、観光はもちろん、修学旅行生にも一度は行っていただきたいお寺です。
醍醐寺の見どころは?三宝院・霊宝館・五重塔・金堂・唐門・西大門
醍醐寺の三宝院(さんぼういん)と拝観料
(三宝院)
三宝院は、永久3年(1115年)、醍醐寺第14世座主(ざす)勝覚僧正(しょうかくそうじょう)によって創建されました。
※ざす:住職最上位の別称
ここには、歴代の座主が住んでいます。本堂・純浄観・奥宸殿・勅使之間・大玄関など内部のほとんどが重要文化財になっています。
(三宝院庭園)
国宝になっている表書院からは、国の特別史跡・特別名勝となっている庭をみることができます。
そこから見える亀島では「静寂」を、鶴島では「躍動感」を表現しているそうで、そういうことを思いながら、庭を眺めるのも贅沢な時間です。
平成6年(1994年)には、古都京都の文化財として世界遺産に登録されます。
拝観料は通常期は、800円ですが、春・秋は1,500円になるので、行く前にHPなどで確認することをおすすめします。
霊宝館の特別展と見どころ
(霊宝館と枝垂れ桜 7月撮影)
醍醐寺の霊宝館は、日本の歴史のなかでもとても貴重な資料がたくさん収蔵されているところです。彫刻や絵画、古文書など未指定の文化財から国宝・重要文化財などおよそ10万点以上ものまさに宝が収められています。
霊宝館は、三宝院・伽羅との共通券で拝観することができます。春と秋には特別展も開かれます。
(醍醐寺 仏像棟)
仏像棟では、重要文化財の彫刻像が見られます。
霊宝館のしだれ桜は特に有名で一度は見てみたい風景です。「醍醐大しだれ桜」と親しまれて、樹齢は180年にもなるそうです。
近くにはフレンチカフェ 「ル・クロ スゥ ル スリジェ」で軽食を、雨月茶屋では醐山料理がいただけます。売店も併設されているので、京都土産を買うこともできます。
国宝の五重塔と金堂
五重塔
(五重塔)
京都には五重塔がいくつもありますが、ここ醍醐寺の五重塔は951年に完成しており京都府最古の五重塔と言われています。
高さは約38mあります。
後醍醐天皇の命日、毎月29日には、五重塔のなかで2回の法要(およそ1時間)が、行われています。
五重塔の内部は拝観することができないのですが、写経奉納をすると内部を扉の外からではありますが拝観できます。(拝観料と写経奉納料1000円が必要)
この日は、醍醐市(だいごいち)というCO2削減に寄与するフリーマーケットも行われているので楽しめそうですね。
金堂
(金堂)
醍醐寺の中心である金堂(国宝)は、豊臣秀吉の命によって、紀州(和歌山県)の湯浅から移築されたものです。
本尊である薬師如来と両脇侍は鎌倉時代のもので、どちらも重要文化財です。
唐門
(桜馬場からの唐門)
普段は、使われておらず、朝廷から使者を迎える時だけ使われていた門。下乗という石が建てられており、ここからは、馬から下りて門をくぐっていたのでしょう。
(三宝院庭園からの唐門)
三宝院庭園からも見ることができます。
唐門のベースは、黒漆(くろうるし)塗りで、菊と五七の桐の金色がとても鮮やかで美しい門です。平成22年に修復が完成しています。
西大門(仁王門)
(西大門)
(木造金剛力士像(阿形))
総門から入って、唐門の前を過ぎ、桜馬場を歩いて真正面に見えてくる赤い大きな門です。ネットや金網などが張ってあるわけでもないので、とても間近で見ることができます。
醍醐のしだれ桜を見るための周り方・混雑は?写真スポットと見頃
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醍醐寺はさくらの名所100選に選ばれるほどの桜の名所。
桜のシーズンは、とても混雑します。
しかも拝観料に加えて3か所共通券というのもあるので、購入すべきか、迷うところだと思います。
なるべくお金を使わずに桜を見ようと思えば、この3か所共通券を買わなくても桜を楽しむことは可能です。
混雑をさけたいのであれば、平日、早朝がやはりおすすめです。
車も混みますし、道も狭いので、公共交通機関、特に地下鉄を利用してお花見をしに醍醐寺へ行くことをおすすめします。
醍醐寺の桜の写真スポットと見頃
(総門前の枝垂れ桜 7月撮影)
醍醐寺は、平安時代から「花の醍醐」と呼ばれるほど桜の名所として知られています。
枝垂れ桜が特に有名ですが、他にもソメイヨシノ、山桜、八重桜など、約1,000本ものたくさんの桜が一度に楽しめます。
霊宝館の樹齢180年の『醍醐の枝垂れ桜』が特に見ごたえがあるので、写真スポットにおすすめです。
(霊宝館の枝垂れ桜 7月撮影)
見頃:3月下旬~4月上旬
醍醐寺の御朱印と御守りやお札・「五大力さん」とは
御朱印
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今では、御朱印をコレクションされてる方も多く、神社へ行くからには、集めたくなる気持ちもわかります。
醍醐寺にも8種類もの御朱印があるので、全部いただくのは難しいかもしれません。
(弁天堂)
納経場所:三宝院・観音堂(2ヶ所)
料金:300円
(御朱印をお求めの方へ)
時期によって、御朱印がもらえる場所が変わることがあるようです。
駐車場から入る場合には、掲示してあるのでそこで確認するか、三宝院前の受付で聞いた方が確実です。ちょっとわかりにくかもしれません。
お守り
御朱印のほかには醍醐寺にも、何種類かのお守りがあります。キーホルダーやネックレス、ステッカーなどがありますが、その中でも有名なのが五大力さんの御影と言われるものです。
五大力さんとは宗教行事
五大力さんと言われてもピンとこない方も多いと思いますが、これは五大力尊に親しみを込めた呼称で、不動明王・軍荼利明王・降三世明王・大威徳明王・金剛夜叉明王の五大明王の仏様の総称です。この仏様を信仰すると、一日中守って下さり、あらゆる災難を払いのけてくださるというご利益があるそうです。
醍醐寺のイベント五大力さん・餅上げ力奉納・豊太閤花見行列・万灯会法要
醍醐寺でも一年を通して様々なイベントが行われています。そのイベントを中心に旅行の計画を立てるのもいいですね。
2月23日 五大力尊仁王会「五大力さん」 金堂にて
毎年2月23日に行われる五大力さん。この日にいただける御影は、1週間もの間、全山僧侶で祈祷されたもので、すべての災難を払いのけてくれると言われていますが、京都では、盗難から守っていただけるということで、お店や家の玄関などにおいてあることを多くみかけます。
餅上げ力奉納
そのほかには、五大力さん当日には、「餅上げ力奉納」も行われており、男性は150㎏、女性90㎏もの大きい紅白餅を持ち上げ、その力を奉納することで、無病息災・身体堅固を祈るイベントも有名です。
4月第2日曜 豊太閤花見行列 全山にて
豊臣秀吉が行っていたと言われる「醍醐の花見」を再現すべく、秀吉公、北政所北政所、淀殿などに扮した約200人の時代装束の行列が咲き誇る桜の下を練り歩く人気のイベントです。
8月5日 万灯会法要 午後6時から 金堂にて
供養のために行われる醍醐山万灯会です。灯篭や提灯など火のやさしい光でいっぱいになります。
当日は、金堂や五重塔は特別にライトアップも行われるので、ますます幻想的な景色が見られます。
秋期夜間拝観
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平成23年から行われている秋のライトアップイベント。記念品付きや甘酒・ぜんざい付きの事前予約拝観券も販売されているので、11月ごろからチェックするのがおすすめです。
毎月29日 五重塔御開扉法要、醍醐市
(五重塔)
お寺では、写経をさせていただけるところも多いですが、ここ醍醐寺でも写経ができます。
写経料 | 1,000円 |
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開催日 | 随時 |
開催場所 | 三宝院 |
申込場所 | 三宝院納経所 |
醍醐寺 アクセス・交通(JR・地下鉄・バス)醍醐寺ライン・駐車場
(地下鉄醍醐駅)
電車→地下鉄→徒歩
JR京都駅 東海道・山陽本線で米原行で山科駅へ
地下鉄 東西線 山科駅から六地蔵駅行で醍醐駅へ
醍醐駅から徒歩12分

地下鉄東西線醍醐駅を降りたら右に曲がります。
駅を降りると、国道を挟んで、両側に2つの大きな建物があります。東側には、アルプラザ醍醐、西側には京都市醍醐交流会館、体育館などがあり、他にも郵便局や銀行などがありとても便利な場所です。
京阪バス停を過ぎて信号のある大きな交差点まできたら右に曲がります。
まっすぐ進みます。左手には京都市立醍醐西小学校があります。
小さい交差点を過ぎると醍醐共同墓地墓地があります。
醍醐西自治会館の前を通ります。
坂道になっていて、ゆるやかなカーブした道を上る感じになります。
団地、住宅街をまっすぐ進みます。
小さな陸橋があり(奈良街道)そこをくぐります。
そのまままっすぐ進みます。小さな交差点になっていて(旧奈良街道)
横断歩道を渡ると醍醐寺の入口です。
電車→バス→徒歩
JR京都駅から奈良線 奈良行で六地蔵駅へ
JR六地蔵バス停より 山科六地蔵線22A小野行き経由山科駅行で醍醐寺前へ
醍醐寺前より徒歩1分 など
(バス)京都醍醐寺ライン
京阪バスから京都駅八条口~醍醐寺へ280円で行けるバスが出ています。
バス1日券は使えませんが、その点を気を付ければ、便利な交通手段だと思います。
自動車
-
- 阪神高速 山科 から約15分
-
- 名神高速 京都東 から約20分
-
- 京滋バイパス 宇治東 から約30分
(駐車場)
駐車場:1,000円
醍醐寺にかかる所要時間は?1日かかるならランチは湯葉丼
約1時間が目安です。
醍醐寺は、京都市伏見区にあり、どこかの観光地とセットで回るというよりは、この醍醐寺を目的で訪れる方が多いと思います。
境内は、とても広く、上醍醐まで足を伸ばして、ゆっくり1日かけて回るといのがよいと思います。
一日過ごすとしてもランチには京都らしい湯葉丼や醐山湯葉カレーが食べられる阿闍梨寮「寿庵」が利用できます。
疲れた時には、わらび餅やくず湯もいいですね。
(拝観料が必要です)
ですが、時間がない場合、短縮して回りたいとなれば、それもで1時間は、かけたい観光地だと思います。
醍醐寺も受けた台風21号の被害と拝観再開はいつだった?
(伽羅エリア)
2018年・平成30年9月4日に近畿地方を直撃した台風21号により醍醐寺、伽藍エリアから上醍醐へと広範囲にわたり被害を受けました。
約3000本倒木や醍醐寺ぐるりの白壁塀も剥がれ落ち、南門や下醍醐清瀧宮などの建物も損傷を受けていました。
その後、クラウドファンディングサービス「Makuake(マクアケ)」などの活用、支援などにより初めての世界文化遺産主体のプロジェクトが立ち上げられ、復旧へと進んでいます。
同年10月6日には、「三宝院」「伽藍」「霊宝館」の拝観が再開されました。
醍醐寺 基本データ
(境内のご案内)
名称 | 醍醐寺 だいごじ |
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英語表記 | daigoji-temple |
住所 | 〒601-1325 京都府京都市伏見区醍醐東大路町35-1 |
拝観時間 | 9:00~17:00 12月第1日曜日の翌日~2月末日までの期間 9:00~16:30 |
拝観料(春・秋) | 大人1,500円 中学生・高校生1,000円 小学生以下無料 |
拝観料(通常) | 大人800円 中学生・高校生600円 小学生以下無料 |
駐車場 | あり 公共交通機関がおすすめ |