銀行や消費者金融で借入を申し込んでもことごとく審査に通らなくなってしまったとき、どうしたらよいのでしょうか。借入ありきで日々の暮らしをおくってしまったことで、ツケがまわってきたといってもいいかもしれません。
収入と支出のバランスがとれた家計の改善が必要なことは誰もが承知のはずです。
しかし、そこへたどりつくためにとにかくいま必要なお金をどうするか。ここでは、どうにかお金を入手する手立てや、きわまりない困窮から脱却するための最終手段などを具体的に解説します。
- 本当に借りられないなら趣味の雑貨を売ればまとまったお金を入手できるかもしれない
- 本当に本当に借りられず困窮するなら自己破産も視野に入るかもしれない
- 本当にお金が借りられないけど国の支援金で助けてもらえる可能性がある
- もうヤミ金しかないと手を出すと犯罪に加担して人生が終わるケースもある
- 本当に借りられないとき無審査で融資という誘惑は危険しかない
本当に本当にお金どこからも借りれない どうしよう。と思った時の対処方法
どこからも借りられないとき、どうにか他にお金を入手する方法を見つけ対処しなければなりません。ただ、「どれくらいすぐに必要か」「どれくらいの金額が必要か」によってとるべき対処がちがうかもしれません。
「優先して返済に充てなければならないお金」「食いつなぐためのお金」など状況に応じてお金を調達できる方法を選択すると効果的です。
下記の対策で自分に可能なことを見つけ行動に移せたなら、ピンチを乗り越えることができるかもしれません。
- なんとかお金を稼ぐ
- 手持ちのものをお金に変える
- 銀行や消費者金融以外から借りる
お金を稼ぐ
働くことで今よりもっとお金を稼ぐ方法はあります。借りられないのであれば働いて稼ぐことが手っ取り早いかもしれません。ただし、現在のくらしの状況にあわせてどのくらい取り組むことができるのかによって稼げる度合いは異なるでしょう。そのような手段があるのか具体的にみてみましょう。
【働いてもっと稼ぐ手段】
- アルバイト、日雇いで働く
- サイドビジネスを始める
- もっと給料の高い会社へ転職
バイトや日雇いで働く
日雇い労働とは、1日限りの契約や1ヶ月未満の雇用契約で雇われる仕事のことです。1日単位で働くのでスキマ時間でできる仕事ではありません。仕事によっては給料を即日払いしてくれる仕事もあります。
過酷な長時間労働のイメージを持つかもしれませんが、アルバイトや日雇いの仕事であっても労働基準法第32条の「労働者に休憩時間を除き1日に8時間を超えて労働させてはならない」という法律で守られています。とはいえ、必要な労働条件を明示しない雇い主はブラックの可能性もあるので注意が必要です。
【日雇い労働条件明示事項】
- 労働期間
- 就業場所
- 労働時間
- 賃金の決定
- 退職、解雇に関すること
- 昇給に関すること
※定められた場合に明示しなければならない明示事項もある
公共職業安定所(ハローワーク)での相談は比較的安心だといえます。
サイドビジネスをする
本業とは別に、スキマ時間を利用する副業は、現状の収入アップに有効な手段です。夜間にコンビニの店員としてアルバイトをして稼ぐことも副業と言えるでしょう。
また、雇用される労働ではなく、自分が個人事業主としてはたらく方法もあります。たとえば例を挙げてみます。
- クラウドソーシングでデザインやプログラミングなどの仕事を受注
- ウーバーイーツなど配達員
スマホの普及によってアプリなどのプラットホーム上で仕事を受注し収入に変える働き方が増えてきています。
スキルや経験値がない場合は割に合わないと感じるケースも少なくありませんが、やればやるほどお金になりやすいでしょう。メリットは、自分の動ける時間に自分の好きな職種で案件数をこなすことで収入が得られる点にあります。
給料の高い会社へ転職する
転職することで収入がアップすることができれば、お金をいまより入手できるし、借入するための好条件にもなりえます。
とくに今の会社で実績をあげ評価されていて、自己アピールが得意な人は転職で成功する可能性が比較的高いのではないでしょうか。
【転職でいまより給料を上げるコツ】
- 特異な資格を有し専門性の高い業種へ転職する
- 同業種でより高い年収が見込める会社に転職する
- より業績の良い会社に自分を売り込む
ただし、現実は厳しく、転職した人のなかで給料がぐんと上がって生活が豊かになった人は多くはないようです。
株式会社リクルートが発表した「2021年7-9月期の転職時の賃金変動状況」によると前職と比べてちんぎんが1割以上増加した転職決定者の割合は30.5%。これが現実の数字です。
手持ちの物を売る
身の回りのものをお金にかえることでピンチを乗り切れるかもしれません。バッグやくつなどのファッションアイテムからアウトドア用品、ドライヤーや炊飯器などの家電製品まで、手持ちのもので売りに出せるものがないか家の中を見渡してみましょう。
2種類の売り方があります。ひとつはフリマアプリを使って出品する方法です。自分で値段を決めてネット上に掲載することができるメリットがあります。
もう一つの方法は、リサイクルの実店舗へ持ち込んで売る方法です。まとめて買い取ってもらうので手間がなくすぐにお金を入手できるメリットがあります。
フリマアプリで家にあるものを売る
重たくないもの、大きすぎないものであれば、スマホから出品して販売する方法が手軽です。フリマアプリの利用で稼ぐことを成功させるコツは、よりユーザー数の多いアプリを選ぶことです。フリマアプリの一例を挙げます。
- メルカリ
- ラクマ
- PayPayフリマ
- ジモティ
自分にとっては不用品でも他人にとっては中古でも欲しいものかもしれません。フリマアプリでは、ほしい商品をみつけるためにピンポイントで検索する人がいるため、特定のキャラクターや限定アイテムであればあるほど、リサイクルショップへ持ち込むよりもフリマアプリで売る方が向いているといえます。
【フリマアプリのメリット】
- 自分が決めた金額で販売できる
- 自分で商品のセールスポイントをアピールできる
【フリマアプリのデメリット】
- 発送の手間
- 売上金から手数料を引かれる
- 買ってくれる人が現れるまで時間がかかる場合もある
出品が手軽な反面、発送手続きに手間がかかったり値下げ交渉に応じたりしなければなりません。販売するにあたって、買ってくれた人へ届けるまでの責任が生まれます。
リサイクルショップで家電や洋服を売る
家電製品や洋服などをまとめて売ることでまとまったお金になるケースもあります。手持ちのものをリサイクルショップを利用することのメリットは、実店舗への持ち込みによってすぐに査定してもらえることです。
フリマアプリで売ることとは違い、買ってくれる人が現れるまで待つ必要がないのですぐにお金を入手しやすいです。
服や靴などのファッション雑貨では、より希少価値のあるものが高く売れるようです。また家電や生活雑貨も中古で買い取ってもらうことができます。なるべく使用年数が10年以内のもので故障がなく状態の良いものであればリサイクルショップに持ち込んでみる価値はあるでしょう。
【家電製品がより高く売れるポイント】
- 日本国内のメジャーなメーカーのもの
- 製造年がより最近であること
- ノーマルタイプより、高い機能性のあるもの
- パーツごとがきれいであること
銀行・消費者金融以外から借りる
「本当にお金が借りられなくてどうしよう‥」と悩む人にはすでに信用情報になにかしらの記録があり審査に通らなくなってしまっています。
そんなとき稼ぐこと以外でお金を調達する方法は、まだあります。銀行やメジャーな消費者金融以外のところでお金を貸してもらえないか行動してみましょう。
- 親や兄弟から借りる
- 質屋にブランド物などを預けて借りる
- 返戻金のある保険で契約者貸付をする
- 会社の従業員貸付制度で借りる
- 中小規模の消費者金融から借りる
それぞれのコツや注意点などを具体的に解説します
親や兄弟にお金を借りる
貸金業者など企業からの借入ではなく、親兄弟に個人で助けてもらえないかの相談をすることです。アテがないので頼らざるをえないといったところでしょう。とはいえ、抵抗があるものです。お願いする方もされる方も、心地いい相談ではないはずですから慎重な行動が大切になります。
【親や兄弟に借りるときのコツ】
- 正直に誠意ある相談をすること
- 口約束でなく契約書を作ること
- 契約書には返済方法、期日、利息について明記する
- 記録が残る振込を利用しなるべく現金の手渡しを避ける
とくに、利息についてはトラブルの元にもなるので契約書への明記が必須だといえます。利息制限法のとおりの上限利率をつけるとよいでしょう。
- 借入元本が10万円未満のとき 年率20%
- 借入元本が10万円以上100万円未満のとき 年率18%
- 借入元本が100万円以上のとき 年率15%
金銭を目的とする消費貸借における利息の契約は、その利息が次の各号に掲げる場合に応じ当該各号に定める利率により計算した金額を超える時はその超過部分について、無効とする。
一 元本の額が十万円未満の場合 年二割
二 元本の額が十万円以上百万円未満の場合 年一割八分
三 元本の額が百万円以上の場合 年一割五分
質屋にブランド物を預けて借りる
銀行や消費者金融で借りられないならば、質屋で借りるという手があります。質屋での借入には、信用情報を基準にして審査することはないからです。
【質屋で借入する仕組み】
担保となる物を預けることで引き換えにお金を融資してもらうことができます。もし返済ができなければ預けた物品は質屋の所有物となり、同時に借りたお金を返す義務もなくなります。
下記のようなひとには向いています。
- リサイクルショップでは引き取ってもらえないほどの高価品がある
(ブランド物や絵画、貴金属など) - 売って手放したくはないが担保にできる物がある
手放したくない物品を質屋に入れる場合は、とくに返済計画が大切です。
思っている以上の利息がついてしまい返済できないことのないように注意しましょう。貸金業法とは異なり、質屋では金利の上限は109.5%が適用されるからです。
(参考:質屋営業法 | e-Gov法令検索)
返戻金のある保険で契約者貸付をする
どこからも借りられなくなった人でも、生命保険に入っているならまだ融資を受ける手があります。保険会社には、生命保険をかけている契約のあるひとが保険会社から融資をうけられる制度があります。これには貸付に伴う審査がありません。つまり、ブラックリストにのっていてもお金を借りられる手段だといえます。
ただし、借りられる金額や金利手数料などの詳細の取り決めは保険会社が定めたところによります。
契約者貸付は、返済ができないと保険契約が失効してしまいます。万が一の時のための保険が台無しにならないよう計画的に返済することが大切です。
従業員貸付制度を利用する
「もう本当にどこからも借りられないと思っていたけど会社の福利厚生に救われた」というケースもあります。
従業員貸付制制度には法律の定めはありません。会社の規定によって福利厚生の一環で存在していることが多いので、会社によっては制度自体がない場合もあります。ここでは、従業員貸付制度にみられる一般的な実情を解説します。
【いくら借りられるのか?利息は?】
10~100万円の範囲内であることが多いでしょう。勤務期間や使用目的、職位などによって金額は変わるようです。利息制限法にそって上限20%までの利息が付けられます。
【アルバイトでも借りれる?】
ほとんどの会社では従業員貸付制度は正社員のための制度としています。なぜなら、アルバイトやパートには労働契約に限りがあることが多いからです。
中小消費者金融ならブラックでも現在の状況から審査してくれる
大手の消費者金融では、過去に滞納歴があったりブラックであった場合はほぼ、新たな借入ができません。しかし中小規模の消費者金融では、たとえブラックであっても、まだ融資を受けられる可能性があります。過去の金融事故のみならず現状のいろいろな角度から状況を審査してくれるからです。
【中小消費金融はなぜブラックでも受け付ける?】
中小消費者金融は、大手企業のような運営力がなくても、消費者一人ひとりの状況に応じた綿密な審査を武器にし顧客を確保しています。ブラックでも拒否せず融資を受け付けることで企業としての成長を図ることができるのです。
【知名度が低い、無名で不安。闇金ではない?】
有名でなくても、正しく国に登録された貸金業者であれば安心だといえます。金融庁のサイトで確認することもできます。ブラックOKという文言だけで信じないように注意が必要です。
(参考:登録貸金業者情報検索サービス : 金融庁)
本当に借りられない?借りられなくなる理由
全然借りられなくなる理由は、下記にある最低限の審査通過の条件を満たすことができていないからです。
- 総量規制オーバーしていない
- 信用情報にブラック登録されていない
- 返済できる収入状況である
借入の審査内容は貸金業者によって異なりますが、上記の項目でクリアしていないとどこからも借りられない状況になるといえます。借りられない理由についてもっと詳しく解説します。
年収の1/3以上の金額を既に借りている(総量規制)
他社で借りている借金が総額でいくらになるか見直してみてください。年収の3分の1以上になる金額の借金がある場合、新たな借入はできません。その理由は、総量規制をオーバーしているからです。
法律の定めにより、消費者は総量規制を超える借入ができないし、貸金業者側も総量規制を超える貸付ができないのです。
【総量規制ってなに?もっと詳しく】
総量規制は、国民の多重債務などの借りすぎ問題を解消するためにつくられました。この規制は消費者を守るため、年収の3分の1を超える借入ができないように貸金業法で定められています。
(参考:貸金業法のキホン:金融庁)
【総量規制の対象外になる借入】
- クレジットカードのショッピング枠
- 住宅ローン
- 自動車ローン
- 奨学金融資
過去に長期滞納や強制解約などで信用情報がブラックになっている
2つ目の借入できない理由として、信用情報にブラックの登録がされていることが挙げられます。厳密には「ブラック」という登録名は存在しません。ブラックとは、金融事故により社会的信用が著しく低下してしまったときに記録として残ることを指します。
各クレジットカード会社や消費者金融では、消費者の信用情報を共有しており借入の申込を受けた後の審査において申し込み人がブラックではないかを確認しています。
【ブラックになる可能性のある条件】
- 長期の未払い、滞納
- カードの強制解約
- 自己破産などの債務整理
- 融資の同時申し込み
無職で返済能力がない
借入審査のもう1つ重要な項目は「返済できる収入状況」です。なぜならば、貸金業者にとっては貸付に対しての返済がなければ損害をうむからです。企業は、経営を成り立たせるために損害を未然に防ぐ必要があるのです。
返済をしてもらえない可能性が高いならお金は貸せないという、常識的な考えであるといえます。つまり申込時点での無職はほぼ確実に「返済能力がなく貸付できない」と判断されます。
【無職を隠して申し込んだらどうなる?】
ウソにはデメリットしかありません。無職を偽って融資を申し込んでも、ほぼ確実にバレてしまいます。なぜなら、多くの貸金業者は本当に勤めているのか在籍確認をとるからです。さらには「ウソをつく人」だと認識を持たれ信用さえ失います。
本当にどこからも借りられなくて、もうヤミ金しかない?
どうしてもお金が必要なのに全然どこからも借りられない‥。こんなときインターネットで検索すると散見される「審査なし」や「ブラックOK」「個人間で貸します」などの文句にのってしまいそうになりますが、危険です。
ブラックであろうが無職であろうが、審査もなく、無条件にお金を貸してくれるなどという業者は「ヤミ金」しかありません。
【闇金って?】
財務局や都道府県による貸金業者としての登録を受けることなく、上限金利を超えた違法な利息をつけた貸付けや悪質な取り立てをおこなう業者です。闇金から借りた人が知らぬ間に犯罪に加担してしまっているケースもあり反社会的勢力とのつながりを否定できません。
注意が必要なのは、巧みにヤミ金ではないように見えるケースが少なくないことです。姿を隠して近づいてくることで、じっさいに被害者があとを絶たないのです。
どうしてもお金を借りたくても、誤った道へいかないよう具体的な知識をもっておきましょう。
無償、無利息、無審査で借りれるはずがない
お金を貸す側のひとが、返済してもらえない可能性が高い人に「貸します」と断言などできるでしょうか。貸金業者が利息をつけることなく、まるで人助けのようにお金を貸すでしょうか。
闇金でない限り、業者が無利息や無審査でお金を貸し付けるはずがありません。
【ヤミ金はなぜ無償で貸そうする?】
本当にどこからもお金をかりることができなくて困っているという弱みにつけ込み誘惑しています。さそいこむことで、色々な手を使い別の角度から可能なかぎりお金を搾取することや犯罪に加担させることを目的としているのです。
無償でお金を貸すと言う業者はまともではありません。日本では、返済しきれないほどの借金を抱えてしまう多重債務問題を解消するために規制がかけられ、法律でもきちんと貸金業法として整備されているのです。
SNSの個人間融資で貸してくれる人は詐欺かも
SNSで多くみられる「個人間融資」はトラブルの温床です。個人のふりをしたヤミ金や悪徳業者と関わりをもってしまい「そんなはずではなかった」という目にあう人が実際に存在します。
【SNSの個人間融資でおきた詐欺被害の例】
- 違法な高金利や前払いの契約金など搾り取られる
- 個人情報が漏れ、利用される
- 特殊詐欺や性犯罪に加担させられる
そもそもSNS上の投稿がきっかけで個人間でお金の借り貸しを行う行為は法律に反している可能性があり避けるべきなのです。
・個人であっても反復継続する意思をもって金銭の貸付を行うことは、貸金業法上の「貸金業」に該当します。
・不特定多数が閲覧可能なSNS等で「お金貸します」、「融資します」などと書き込んで、契約の締結を勧めることは、貸金業法で規制されている「貸金業を営む目的をもって貸付の契約の締結について勧誘をすること」に該当するおそれがあります。
→これらの貸金業の無登録営業、無登録の勧誘は、罰則の対象です。引用元:金融庁 個人間融資に注意
絶対に貸してくれる金融極甘審査ファイナンスは存在しない
日本では貸金業法が交付されています。貸金業法は、消費者の安全な借入と、金融業界の健全な発展が目的とされています。つまり、真っ当な貸金業者が審査なく貸し付ける行為はあり得ません。
このような中では「どのような条件の人にも絶対にお金を貸します」という甘いキャッチコピーこそ、順当な流れに反しているといえます。
「絶対に貸します」という文言は、とにかくだれでもいいから誘い込むための悪質な、甘い誘惑でしかありません。このことを知っているだけで闇金との関わりを未然に防ぐことができるのです。
本当にどこからも借りられな時の最終手段
ことごとく審査を通過できず、どこに行っても全く借入ができなくなり、いよいよ本当にやばくなったとき、この先の暮らしはどうしたらいいのでしょうか。
ここ日本には生活困窮で困っても生活を立て直すための公的な制度があります。
また、債務整理を視野に入れ弁護士などの専門家へ相談することも、別の角度からの解決方法を見つける手段となります。
どこを最終手段にするのかは、自分の状況に合った突破策を選択することにあります。そのためには制度について具体的に知る必要があります。
- お金がなくて生活できないときの国の制度
- 借金免除の手段である債務整理をすること
上記について詳しく解説します。
国の制度を利用する
お金がなくて生活に困ったとき、最低限の暮らしができるようにするためのいくつかの制度があります。制度には特徴があり、それぞれ条件が定められています。
自分にとって有効な制度を活用し、生活を立て直そうとする姿勢が大切です。
【生活困窮者への国の福祉制度】
- 生活困窮者自立支援制度
- 総合支援資金
- 生活保護
生活保護を望む前に、まずは自立支援制度や生活福祉貸付制度を活用できないかを検討する必要があります。上記の国の福祉制度をそれぞれ順番に解説します。
生活困窮者自立支援制度
生活困窮者自立支援制度とは、生活に困ったひとに、暮らしていくために必要な支援をおこなうことで自立を促進する国の制度です。
主に下記のような支援があり、一人ひとりの状況に応じての自立に向けた支援制度になっています。
- 一時生活支援
- 子どもの学習
- 就労準備支援
- 家計改善支援
どこからもお金を借りることができず困り果てているとき、特に「家計改善支援」の必要性は高いといえます。
どれくらいお金がたりないのか、または借金返済の見通しについてを相談することで、客観的に読み解くことができ、困難から脱却するための施策を見つけるには効果的です。
【生活困窮者とは】
その人の背景に抱えた複合的な事情に関わらず、収入と支出のバランスが取れず家計に問題を抱えている人のこと
住まいの地域にある相談窓口がわからない場合は各市区町村へ問い合わせましょう。
(参考:厚生労働省生活困窮者自立支援制度)
総合支援資金
生活困窮者に対して生活費や一時的な資金を貸してくれる生活福祉資金貸付制度として、総合支援資金があります。
お金を借りるだけでなく、生活の立て直しにむけた就労支援や家計相談を継続的にサポートしてくれる制度です。
【総合支援資金制度の対象者】
- 低所得者世帯で失業や収入減で困窮している
- 公的な書類で本人確認が可能
- 住居がある、または住居の確保が確実に見込まれる
- 自立相談支援による支援や各関係機関から継続的な支援を受けることに同意
- 総合支援資金の貸付により自立が可能になり返済も見込める
- 他の公的な給付や貸付を受けることができない
(参考:失業して生活にお困りの方など、一時的に生活資金などが必要な方を支援するための「生活福祉資金貸付制度」があります。 | 暮らしに役立つ情報 | 政府広報オンライン)
【総合支援資金の一例】
- 生活支援費:最活の再建までに必要な生活費として原則3ヶ月間、月20万円までの貸付を受けられる(単身者は15万円以内)
- 一時生活再建費:家賃や公共料金の滞納の一時立て替えや債務整理にひつような費用を60万円までの貸付を受けることができる
総合支援資金の相談は市区町村の社会福祉協議会が窓口になります。相談、手続き、審査の上で貸付金が振り込まれます
生活保護を受ける
生活保護とは、健康で文化的な最低限の生活を保障してくれる国の制度です。お金がなくて生活が困っている人に対して必要な保護収入が最低生活費に満たない場合に、最低生活費から収入を差し引いた差額が支給されます。(参考:厚生労働省生活保護制度)
生活保護を受けるためには、下記の要項をクリアしても最低生活費に満たないという条件が必要です。
- 資産(預貯金や土地など)はお金にかえて生活費にあてる
- 健康で働ける場合は能力に応じて働く
- 社会制度で受給できるものがあれば先にそれらを活用する
- 親族に援助してもらう
上記がクリアできていないと生活保護の認定を受けることはできません。
【借金まみれでも生活保護を適用してもらえる?】
借金があるせいで生活保護が受給できないということはありませんが、支給された保護費を借金返済に充てることは禁止されています。つまり、原則として借金をゼロにしておくことと新たな借入は不可となることは前提に必要だといえます。
生活保護受給についての相談は、住まいの地域にある福祉事務所の生活保護担当部署ですることができます。受給の対象になるのかどうか事前の相談が大切です。
債務整理をする
債務整理の中でも自己破産は、本当に本当にどこからも借りられず「有るのは借金だけ」という状況になったときの最終手段といえるでしょう。自己破産を実行すると、かかえた借入の返済が全額免除になる代わりにその後の人生において受ける代償も大きいです。
【3つの債務整理】
- 自己破産:借金返済の免除のかわりに、財産の多くを差し押さえられる。免責された借金は保証人に一括請求され、5年~10年は新たな借入はできなくなるなどデメリットも大きい。
- 個人再生:借金が5分の1の額まで減額される。自己破産と同じく借金は保証人に請求され、金融事故として信用情報に傷が残る。ただし不動産などの資産を手放す必要がなく比較的着手しやすい。
- 任意整理:利息の軽減や取り立ての中止など貸金業者に対しての交渉によって和解することを目的としています。自己破産や個人再生と異なり裁判所への申し立てが必要ありません。
債務整理とは多重債務などの借金で苦しむ人のための国の救済措置です。破産法などの法律に則って実行していく制度であるため、判断を間違えないために弁護士など法律の専門家に相談する必要があります。
法テラスは、法務省の所管の公的な日本司法支援センターです。無料法律相談など法的なトラブル解決に必要な情報やサービスの提供をうけられます。
(参考:日本司法支援センター法テラス)
減額シミュレーターで借金を減らす
自分の場合どのくらい借金を減らすことができるのか、あるいは実行するならどの債務整理が適しているのかを気軽に相談できるひとがまわりにいるでしょうか。
いきなり弁護士への相談といわれても戸惑わない人は少なくありません。たとえ友人知人に法律の専門家がいたとしても、借金まみれの現状をさらしにくいものです。
まずは借金減額シミュレーターで、自分の場合どのくらい借金を減らすことができるのかを知ることは、今後の方向性を決める上で有効な手段だといえます。365日24時間ネット上で条件を入力するだけの簡易的な無料シミュレーターですが、法律事務所の運営サイトであれば信頼性は十分高いといえます。
✅毎月の返済が1社以上or
✅半年以上払っている人は
借金を減らせる可能性があります。
借金を返すのがしんどい方に。
※いくら減らせるか無料・匿名で試せます。
<診断しても依頼にはなりません>
――――――――――
弁護士法人・響
\【秘密厳守】誰にもバレない/
↓いくら減るか試してみるだけでもOK↓
―――――――
この記事の監修者 | 山口学 |
---|---|
事務所 | 株式会社トイント |
法人番号 | 5120001190113 |
お問い合わせ | ※下記フォームよりご連絡をお願いします。 フォーム |